ご存知ですか?(うつ病と運動の関係)

2013/11/18

うつ病というのは、精神的なエネルギーが低下して、気分がひどく落ち込んだり何事にも興味を持てなくなったり、おっくうだったり、なんとなくだるかったりして強い苦痛を感じ、ほとんど毎日、日常の生活に支障が現れるまでになった状態と言われています。

 うつの症状


うつの症状として、①強いうつ気分、②興味や喜びの喪失、③食欲の障害、④睡眠の障害、⑤精神運動の障害(制止または焦燥)、⑥疲れやすさ、気力の減退、⑦強い罪責感、⑧思考力や集中力の低下、⑨死への思いなどが挙げられます。

 高齢者のうつ病の特徴


「年をとると誰でもうつっぽくなる」と言われることがありますが、一般的な老化現象とうつ病はまったく異なるものです。


しかし、高齢者のうつ病は、通常の診断基準に頼るだけでは見落とされてしまう可能性があります。高齢者では、典型的なうつ病の症状を示す人は1/3から1/4しかいないと言われています。


症状の一部がとくに強く現れたり、逆に一部が弱くなったりしていることが多いので注意が必要です。誘因として親族や友人との死別や身体機能低下(身体の障害)等が挙げられます。その結果、自宅に閉じこもり、精神活動の低下、低栄養や身体機能低下の進行などの悪循環が生じてしまいます。

 うつ病に対する運動の効果


うつ病はセロトニンの働きが鈍化することが原因と言われており、うつ病の治療薬として使用されるSSRISNRIと言った抗うつ剤も、脳内でのセロトニンの濃度を高めるなどの作用を期待された薬物です。うつ病の治療にもセロトニンに作用する治療薬が使用されていることからも、うつ病とセロトニンに密接な関係があることが分かります。


運動は脳内のセロトニンが増えると考えられています。セロトニンはトリプトファンという必須アミノ酸からつくられているといいますが、通常トリプトファンがアルブミンというたんぱく質とくっついて存在しているため「血液脳関門」という脳に入るための関所を通ることができません。


しかし、運動をすることによって、体内での脂肪の分解がすすみ、血液中に遊離脂肪酸が増えると、アルブミンはトリプトファンを手放し、遊離脂肪酸とくっつきます。すると、トリプトファンは「血液脳関門」をスムーズに通過して、脳内に入ることができ、セロトニンに変換されます。


現在あるセロトニンを有効活用しようとする抗うつ薬と違い、運動には脳内のセロトニンを増やす効果があるというわけです。現在あるセロトニンを有効活用しようとする抗うつ薬と違い、運動には脳内のセロトニンを増やす効果があるというわけです。


また、運動にはセロトニンだけでなく、ドーパミンやノルアドレナリンといった気分を高揚させたり、やる気を起こさせたりする神経伝達物質があるという説もあります。つまり、うつ病に関しても、ご自宅から外に出ず閉じこもるよりも、できる限り外に出て体を動かすことが、精神面に関しても大事であると言えます。

 

もし、必要であればarucoを利用していただき、しっかり運動をしましょう。

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