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かぜとインフルエンザ
2014/12/07
「かぜ」は鼻、口、のど(咽頭・喉頭)などの粘膜にウイルスが感染しておこる感染症です。ひとくちに「かぜ」といっても原因となるウイルスは200種類以上もあるといわれています。せき・くしゃみ、鼻づまり、のどの痛み、発熱など、共通する症状が多いことから「かぜ症候群」とよばれ、一年を通じてかかる「かぜ」は「普通感冒」とよばれるものがほとんどです。ウイルスの種類によって、時には重症化しやすく、命に関わる場合もあるため甘く見てはいけない感染症です。
冬はウイルス感染に要注意
寒くて乾燥する冬には「かぜ」をよくひきますが、冬の「かぜ」は肺炎や脳症などの別の病気を合併して重症化するものもあるので注意が必要です。
冬に話題になる「かぜ症候群」のうち、ことに症状が強く合併症をおこしやすい感染症の代表が「インフルエンザ」です。
インフルエンザの正しい知識を持ち、日ごろから感染症に負けない健康な体を維持することが大切です。それでもかかってしまったら早めに医師の診断と適切な治療を受け、感染症を重症化させないようにしましょう。
インフルエンザウイルスの種類
インフルエンザはインフルエンザウイルスの感染によるもので、原因となるウイルスはA、B、Cの3種類。感染すると1~3日間の潜伏期間を経て、多くは突然の高熱と共に全身の症状が現れます。
A型:100種類以上あり、人や多くの動物に感染します。最も一般的なインフルエンザウイルス。毎年流行するが、約10~数十年に一度大きな変化を起こし、それまでと異なるタイプのA型インフルエンザが出現して大規模な流行をする。
B型:人だけに感染する。A型と比べると軽症。A型ほど大流行することはない。
C型:人だけに感染する。多くは軽いかぜと同程度の軽症。大流行することはほとんどない。
かぜとインフルエンザの違い
普通のかぜは1年を通してみられますが、インフルエンザは季節性を示し、日本では例年11~12月頃に流行が始まり、1~3月にピークを迎えます。かぜの多くは、発症後の経過がゆるやかで、発熱も軽度であり、くしゃみやのどの痛み、鼻水・鼻づまりなどの症状が主にみられます。
これに対し、インフルエンザは高熱を伴って急激に発症し、全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」が強く現れます。関節痛、筋肉痛、頭痛も現れます。また、インフルエンザは、肺炎や脳炎(インフルエンザ脳炎)などを合併して重症化することがあります。
かぜやインフルエンザで特に注意が必要な人
主要な注意すべき人は、体の免疫力(ウイルス等に対する抵抗力)が落ちている人です。インフルエンザに感染すると、重症化したり、肺炎などの合併症を併発する場合があります。具体的には、重症化と死亡の報告が多い65歳以上の高齢者の方、60~64歳の基礎疾患を持っている方(気管支喘息や慢性肺気腫などの呼吸器疾患、慢性心不全、先天性心疾患などの循環器疾患、糖尿病、腎不全、免疫不全 などの方)です。また、60歳未満の基礎疾患をお持ちの方や、妊娠中の方、乳幼児も、免疫力が低いので、十分な注意が必要です。
正しい知識をもって、少しでも怪しいなと感じたら、すぐに病院を受診し、重症化する前に対処していきましょう。arucoでも利用者様の健康管理を徹底してまいります。