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骨粗鬆症を予防して、元気に過ごす
2016/07/03
骨粗鬆症とは、鬆が入ったように骨の中がスカスカの状態になり、骨がもろくなる病気です。骨がスカスカになると、わずかな衝撃でも骨折しやすくなります。骨粗鬆症は、がんや脳卒中、心筋梗塞のようにそれ自体が生命をおびやかす病気ではありませんが、骨粗鬆症による骨折から、要介護状態になる人は少なくありません。
骨の症状は気づきにくい
骨粗鬆症は自覚症状の乏しい病気です。背中が丸くなる、身長が縮むといった症状は徐々に起こるためなかなか病気であると気づきません。したがって、気がついた時には症状がかなり進行していたということも少なくありません。骨粗鬆症によりもろくなった骨は、体の重みが加わるだけで潰れてしまうことがあります。これを圧迫骨折といいます。圧迫骨折が起こると背骨が丸くなったり、身長が縮んだり、痛みを伴ったりします。ただし、このような状態になっても痛みを伴わない場合もありますので、日ごろから細やかな自己チェックが必要になります。また、自治体などが実施する骨密度測定を定期的に利用するのもよいでしょう。骨粗鬆症は早期発見、早期治療が重要なのです。
骨粗鬆症になってしまう理由
骨粗鬆症は、その原因によって大きく2つのタイプに分けられます。
1つめは、おもに加齢によって引き起こされるタイプです。これを「原発性骨粗鬆症」といい、骨粗鬆症の多くはこのタイプです。
2つめは、病気や薬の影響で二次的に起こるタイプで、これを「続発性骨粗鬆症」といいます。
続発性骨粗鬆症の場合、まずは原因となる病気の治療や、服用している薬の中止・減量などを検討しなければいけません。そのため、骨粗鬆症が疑われる場合には、どのような原因で発症しているのかを調べ、原発性と続発性との判別を行う必要があります。
骨密度だけではなく、骨質も重要
骨粗鬆症といえば、骨密度が低下して骨折しやすくなる病気として知られています。そのため、予防にあたっては「骨密度」を中心に考えられていました。しかし最近の研究から、骨密度がある程度保たれていても骨折するタイプの骨粗鬆症があることが分かり、その原因を調べると、人によって「骨質」に違いがあることが明らかになってきたのです。
そこで、骨粗鬆症の定義は「骨強度が低下し、骨折しやすくなる骨の病気」と改められ、「骨強度」には骨密度が70%、「骨質」が30%関係していると説明されるようになりました。つまり骨粗鬆症は、骨密度の低下と骨質の劣化、その両方が影響しあって骨折リスクが高まる病気といえます。
骨粗鬆症の骨折を誘発するもの
骨粗鬆症の治療の目的は、骨折予防です。骨粗鬆症による骨折を減らし、健康寿命を延ばすことがもっとも重視されています。骨折と深く結びついている要素には、「骨密度の低下」「骨質の劣化」「転倒など外からかかる力」があります。骨折しやすいかどうかを判定するには、骨密度測定とともに、骨質と外力に影響する因子も考えなくてはいけません。
骨粗鬆症の予防
食事
骨の材料となるカルシウム、骨代謝を盛んにするビタミンD、骨の形成を促すビタミンKを十分に摂り、また食事全体の栄養バランスやカロリー量にも配慮しましょう。高齢になると、食の好みが変わったり、小食になったりしてタンパク質の摂取量は不足する傾向がありますが、タンパク質も骨の材料となり骨を丈夫にしますので意識して摂取しましょう。
運動
運動不足は骨密度を低下させる原因になります。体重をかける運動が骨密度増加のために有効です。特別なことをしなくても、エレベータやエスカレーターを使わずに階段の上り下りをする、適度に太陽光を浴びながら散歩を楽しむといったことでも十分に効果があります。
arucoでも骨粗鬆症を持たれている利用者様は多くいらっしゃり、全身状態に注意しながらリハビリを提供しております。骨粗鬆症には適切な栄養だけではなく、運動を行い、骨に体重をかけることで骨を強くすることができます。arucoの運動プログラムには骨粗鬆症予防の目的も含まれております。