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アルコールと肝臓の関係
2016/09/25
肝臓病はアルコールの飲みすぎにより起ります。はじめは脂肪肝で、飲みすぎれば誰にでも起こります。飲み続けているとアルコール性肝炎になり、死亡することもあり得ます。さらに飲み続けると肝硬変という最終段階に入ります。ここまで来ると治すことが困難になります。そうならないような飲み方、またアルコール性肝臓病の早期発見が大切です。
肝臓病の種類
1. 脂肪肝
アルコール性肝臓病にはいろいろな種類の病気があります。飲み過ぎによりまずなるのが脂肪肝(症状があることは稀で、腹部超音波検査で見つかる場合が多い)です。最近では食べすぎによる肥満や糖尿病による脂肪肝も増えていますので、飲酒をしている方はそれとの区別が必要です。飲酒が原因の脂肪肝は、飲酒をやめれば短期間で改善するのが特徴です。
2. アルコール性肝炎
脂肪肝の状態でさらに大量の飲酒をした場合にアルコール性肝炎(腹痛・発熱・黄疸の症状)という重症な状態になり、死亡する場合があります。アルコール性肝炎の診断がなされた人のほとんどは、その時点で断酒が不能のアルコール依存症(一時的にはお酒をやめたり控えたりすることができますが、早晩もとの飲酒量になってしまいます)になっています。アルコール性肝炎で運よく改善した人がまた飲酒を再開するとやがて肝硬変に進みます。
3. 肝硬変
肝硬変の状態がアルコール性肝臓病の最終段階です。日本酒で約7合を毎日10年以上飲み続けた場合約20%に、また15年以上飲み続けた場合では約50%に生ずるといわれています。重大な症状としては腹水・黄疸・吐血などが見られます。肝硬変と言うともう治らない病気と考えられていますが、アルコール性肝硬変の特徴のひとつに、断酒を継続していると肝硬変が改善するという点が挙げられますので、アルコール性肝硬変と言われても諦めず治療を行うことが重要です。
ほどよいアルコール摂取とは?
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、よほどのことがない限り音を上げない臓器です。したがって症状が出てからでは遅く、早期発見が大切です。そのためお酒を常習的に飲んでいる方は、症状がなくても定期的に血液検査を受けることが重要です。お酒の量を控える場合(1日平均2ドリンク:日本酒にして1合、ビールなら中びん1本程度)ことが大切です。