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便秘のメカニズム
2017/01/29
若いうちに便秘に悩まされたことはなかったのに、加齢に伴って便秘になったという人は大勢います。実はこれは不思議なことでもなんでもなく、自然なことです。人は年齢を重ねるたびに便秘になりやすく、事実、男女の違いを問わず、30代と60代では便秘のリスクが2倍に膨れ上がると言われています。
高齢者が便秘になりやすい原因
①生理的機能低下
②筋力の低下
③姿勢の変化
④腸内環境の悪化
排便の仕組みについて
①食べ物が胃に入ると大脳から大腸に信号が伝わり、腸が縮んでは、動く蠕動運動が活発になり、(胃・結腸反射)、便をスムーズに送り出します。
②蠕動運動は食事ごとに起こりますが、特に活発に働くのが朝起きがけに起きる「大蠕動」です。胃や小腸で消化・吸収された食べ物はドロドロ状態ですが、直腸に運ばれるまでに、水分が吸収されて固まります。
③直腸まで運ばれると、刺激が大脳に伝わり便意を感じ(排便反射)、お尻の内括約筋が緩んで便が排出されます。
便秘には3タイプ
①弛緩性便秘・・・大腸の筋力が低下し、吸収力が衰えて蠕動運動がスムーズに行かなくなって起こる
②直腸性便秘・・・直腸に便が運ばれても、便意をもよおさず、便が長く滞留して起こる便秘。便意が起こっても排便を我慢する習慣が続く事が原因
③痙攣性便秘・・・ストレスなどで腸が緊張すると痙攣を起こし、便の移動が阻害されて起こる。生活が不規則・ストレスを受けやすい人に多い
※高齢者に特に多いのは、弛緩性便秘
あなどれない便秘の悪影響
便秘が続くと、硬い便を出すためにいきんで痔になったり、腸に内圧がかかり腸の粘膜が外に飛び出す大腸憩室が起こる危険性が高まります。滞った便は、大腸ポリープ・大腸がんの発生率も高め、腸が過敏状態になって過敏性腸症候群を起こす事もあります。
※腸内の悪玉菌が活発に活動し、悪臭を出す物質が血液の中に吸収されて、体臭や口臭、吹き出物の原因になります。他にも動脈瘤・脳梗塞など循環器疾患の引き金となる事もあるので注意が必要です。
便秘改善するには?
①充分な食事量を取る・・イモ類は食物繊維が豊富で軟らかく、栄養豊富。主食のご飯に雑穀をプラスするのも効果的
②夜、ヨーグルトを食べる・・寝る前のヨーグルトは翌朝の快便につながる。
バナナ、キウイなど食物繊維を含む果物と一緒に摂るとより効果的
③特定保健用食品を活用する・・便通改善効果のある特定保健用食品は、消化・吸収力
が弱ってる人や、多忙で外食が多く食物繊維が充分に摂れない人にもおすすめです
便秘を予防出来るライフスタイルとは?
起きがけの冷水、睡眠、適度な運動を習慣にする。便秘解消には、運動やトイレ習慣など、日常生活全般を見直すことが大切です。起きがけのコップ一杯の冷水や牛乳は、腸の働きを活発にしますが胃の弱い人はぬるま湯を飲むようにして下さい。
arucoの利用者様も便秘に悩まれている方が多くいらっしゃいます。食生活だけではなく、前述したように姿勢や筋力の改善が必要です。arucoでは運動とリハビリによる便秘の改善にも取り組んでいます。