熱中症について

2018/07/22

これからの季節、ニュースなどでも耳にすることが多くなる脱水症・熱中症・熱射病。高温の日数が多い年や、異常に高い気温の日がある年は発生が増加する傾向があり、特に2010年以降大きく増加し、この時期毎日ニュースで熱中症の話題のニュースを目にします。脱水症・熱中症・熱射病は日々の予防が大切となります。


原因と症状について

夏は、気温とともに体温も上昇するので、体は発汗によって体温を下げようとします。その汗には、水分だけでなく塩分も含まれており、この両方が失われることで脱水症になります。脱水症を放っておくと、熱中症、熱射病へと症状が移行していきます。

脱水症とは

水と電解質(塩分が水に溶けると電解質になります)で構成される体液が汗で失われ、その補給ができていない場合に脱水症となります。脱水症になると、血液の量が減り、血圧が低下し、必要な栄養素が体に行き渡らなくなり、不要な老廃物を排泄する力も低下します。また、食欲不振などの原因にもなります。さらに、骨や筋肉から電解質が失われることで、脚がつったりしびれが起こることもあります。脱水症が、熱中症のさまざまな症状を誘発します。


熱中症

熱中症とは気温の高い環境で生じる健康障害の総称です。体内の水分や塩分などのバランスが崩れ、体温の調節機能が働かなくなり、体温上昇、めまい、倦怠感、けいれんや意識障害などの症状が起こります。

熱射病

熱中症のひとつ。脱水症がすすみ、体温を調節する働きが追いつかなくなることで40℃を超える高体温になり、脳の体温調節中枢機能が麻痺して起こります。意識障害やショック状態になることも。熱射病がもっとも危険で、死亡することもまれではありません。


熱中症の予防と対応

室内では無理はせず、扇風機やクーラーを活用し、適度な気温、湿度を保ちましょう。もし外出先などで体調に異常を感じたら、風通しのよい日陰や、クーラーが効いている室内へ入りましょう。きついベルトやネクタイはゆるめ風通しを良くし、体からの熱の放散を助けます。皮膚に水をかけ、うちわや扇風機などであおぎ、体を冷やすのも方法の一つです。いかに早く体温を下げることができるかが悪化させないポイントです。


一度に大量の水を摂取すると、かえって体内の電解質のバランスが崩れ体調不良を引き起こすことも。水分補給をする時には、あわせて塩分の補給も行いましょう。水分と塩分を同時に補給できるスポーツドリンクや経口補水液、また水や麦茶には、塩や梅干しなどを足して塩分も補給しましょう。

日頃からこまめな水分補給を

のどが渇いていないから、汗をかいていないから大丈夫と思いがちですが、すでに体液が減少している場合も。いつもより尿の色が濃く、量が少ない場合はすでに体内の水分不足が起こっています。のどが渇く前からのこまめな水分、塩分補給が脱水症、熱中症予防には大切です。熱中症の発生は、当日の水分、塩分不足だけではなく、数日前からの不足が原因で発生します。常日頃から水分と塩分の補給を心がけましょう。



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