事例紹介~歩行の安定に着目した事例~

2019/12/13

 今月からケアマネージャー様向けに個別リハビリの無料体験会を実施しております。その際、皆様から当事業所では、どういった形でリハビリの効果があるのかという質問を多くいただきました。そのため、当事業所の事例紹介という形で、資料を作成しましたので、お時間がある時に、見ていただけると幸いです。

【歩行の安定に着目した事例】

 60代、要介護3(週3回利用)、脳梗塞(左上下肢麻痺)。歩行は、4点杖使用、麻痺側の膝折れがあり、介助者は麻痺側から腋窩介助の中等度介助レベル。自宅内は車椅子使用。家族は、室内歩行自立を希望している。


症状の確認

1. 麻痺側下肢の筋肉の左右差著明(廃用による筋委縮が進行)

2. 入院中・自宅での移動手段が車椅子中心

3. 麻痺のレベルは自立歩行可能な状態


以上のことから麻痺の影響よりも入院中・自宅生活での活動性低下、筋力低下が問題であると判断し、マシントレーニング(下肢)、個別リハビリの歩行訓練を行う。


マシントレーニング(下肢)は、5kg単位で重さを調整できる機械を使用し、歩行に必要な下肢筋力増強を行った。ルームランナーを使用し、介護職員がサポートに入りながら、実際の歩行訓練も併用した。


個別リハビリの歩行訓練は、理学療法士がより専門的に全身の使い方、正常に近い動作を引き出しながら、実際の歩行を行った。また、動作の中からトレーニングが必要な部分を評価し、トレーニングメニューを調整した。


 訓練開始3カ月後、杖をT字杖に変更し、歩行中の膝折れも消失する。4カ月後、屋内歩行自立、屋外は短い距離であれば自立となる。外出意欲が湧いたため、運転許可の申請をサポートし、現在は一人で市役所やコンビニに買い物に行けるまでに改善する。


新たな目標として「長い距離を歩き、買い物や外出の幅を広げる」という目標を設定する。


同時進行で麻痺側上肢のリハビリにも取り組んでおり、物品を把持困難な状態から、お茶碗を把持、結髪・結帯動作可能レベルまで改善した。

ページの上に戻る